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震災・原発でのロボット活動報告会
2011-04-24
4月24日
主催:国際レスキューシステム研究機構

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投稿者 スレッド
admin
投稿日時: 2011-4-25 0:15  更新日時: 2011-5-4 19:52
管理人
登録日: 2005-11-24
居住地:
投稿数: 105
 Re: 震災・原発でのロボット活動報告会
国際レスキューシステム研究機構(IRS)は、東日本大震災における宮城県・岩手県の沿岸部での水中ロボットによる探索活動の報告と、福島第一原子力発電所における緊急災害対応ロボット適用についての現状報告を千葉工業大学芝園キャンパスで行った。

急遽設定された報告会であったが、多くの記者が集まり、震災・原発でのロボットを用いた活動への関心の高さを感じさせた。

始めに、東北大学教授でIRS会長の田所諭氏が東日本大震災におけるIRSの活動について報告した。

田所氏は震災当日(11日)アメリカのCRASAR( Center of Robot-Assisted Search and Rescue災害対応訓練所)でレスキューロボット「Quince」の実証試験を行っていた。震災の報を聞くと直ちにCRASARに出動を要請し、翌12日には、テキサスA&M大学のRobin Murphy(ロビン・マーフィー)教授に支援の意向を知らせた。
日本に急ぎ戻り、13日に仙台市消防局に「能動スコープカメラ」の適用を申し込み、14日には東北経済産業局、宮城県、仙台市に適用可能なロボットのリストを配布。「Quince」をスタンバイした。15日から19日にかけては久慈市や八戸港、鹿島コンビナートなどでニーズ調査も実施している。

しかし、自治体から倒壊家屋への支援要請は、なかった。

その理由として、
・阪神淡路大震災と違い、建物崩壊で亡くなった人が少なかった。
・津波による被害は大規模かつ広範囲で自治体もどこから探していいのかわからない状況だった。
・現場へのアクセスが格段に悪い、など。

その後、港の復旧にニーズがあることがわかり、4月19日から23日にかけて沿岸部の海中の遺体を捜索する水中ロボットによる調査を実施。
これは、自治体からの要請(宮城県三陸町の町長と岩手県災害対策本部)で行う初めてのケースとなった。

水中ロボットによる調査活動は、東京工業大学教授の広瀬茂雄氏を中心とするチームと、テキサスA&M大学のロビン・マーフィー教授を中心とするチームにより行われた。

続いて、東京大学教授で、福島第一原子力発電所事故における国のリモートコントロールPTメンバーの淺間一氏が、福島第一原発事故を受けて立ち上げたロボティクスの学問研究集団「対災害ロボティクス・タスクフォース」について解説。
その後、再び田所氏がレスキューロボット「Quince」の福島第一原発への対応状況について説明を行った。

質疑応答では、記者から多くの質問がなされた。

○何故もっと早くロボットを投入出来なかったのか

・安易に導入し、放射線でロボットが故障すれば、その後の作業の妨げとなり、全体の作業が遅れる。
・瓦礫が散乱している。
・無線電波が届かない。放射線が外気に出ないよう、建物内が入りくんだ作りになっている。
・ロボットを操作するための訓練が必要。

○何故アメリカのロボット(Packbot)が最初に使われたのか

・行うミッションでどれが一番最適なロボットか検討した結果、米軍に3000台が配備され、実績のあるPackbotが選ばれた。また、オバマ大統領の強い意向も反映されたのではないか。

○何故過去の原子力ロボット関連プロジェクトで開発したロボットを使わないのか

・点検・メンテナンスロボットとして開発された専用機であり、事故対応ではない。
・当時は実用機としてのニーズがなかったため、要素技術として開発。プラントが故障しなければ、ロボットは必要ない。
・汎用、運用のところまでプロジェクトが進まなかった。

○何故原発災害を想定して放射線に対応できるロボットを作ってこなかったのか

・当時原子力用というだけで予算が下りなかった。
・宇宙探査ロボットで行われている放射線の知見は有効。

○Quinceの優れたところはどこか、また使用用途はなにか

・高い運動性能。階段を登る事が出来、特に瓦礫走破が巧み。
・情報収集がメイン。屋外の線量率測定、原子炉建屋内の状況調査と軽作業。
既に福島第一原発と構造の同じ浜岡原発で無線電波が届くためのシミュレーションを行っている。

○いつ頃投入される見込みか

・現場の状況がどんどん変わっており、優先順位がどうなっていくかわからないため、Quinceの投入予定もわからないが、投入された場合、本格的な操作訓練に3日、その他ミッションに合わせた訓練が数日必要になる。
・投入後に除染して繰り返し使用したいと考えているが、線量が強い場合は使い切って捨てることになる。

○レスキューロボットの課題は?

・ロボットの評価基準ができれば自治体への導入も進むと思うが、アメリカでもニュージャージー州の機動隊に配備されているだけ。
・消防庁のハイパーレスキューにロボット機器を導入してもらえるよう、より使い勝手の良いものに改良する必要がある。

一人でも多くの命を救いたい、作業員に代わりロボットが作業することで、人の役に立ちたい。そんな強い思いを胸に現場で奮闘している研究者と、本当の真実を知りたいと思う記者たちで報告会見は緊張感のあるものになり、報告が終わっても研究者に囲みで聞く記者たちが多く、終了の予定時間を2時間も超えた。

ロボット研究者は本当によく動き、本当によくやっていると思う。
動くことで課題も見えてきた。
多くの意味で日本のロボット開発の転換点を感じさせる報告会となったのではないか。

(小林賢一 ロボットメディア)
robocasa
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