JST 赤ちゃんロボットと集団コミュニケーションロボットを開発

投稿日時 2010-3-3 19:35:00 | トピック: ロボティック ミッション

JST目的基礎研究事業の一環として、大阪大学 大学院工学研究科の浅田 稔 教授らは人間とロボットの認知発達研究のための普及型ヒト型ロボット・プラットフォーム、赤ちゃんロボット「M3−neony(エムスリー・ネオニー)」と、集団コミュニケーションロボット「M3−synchy(エムスリー・シンキー)」を開発したと発表した。

複雑な人間社会において人と共存するロボットを実現するためには、ロボット自らが人間とかかわるためのコミュニケーション能力を学習・発達できる機能が重要であり、そのためには人間の認知発達メカニズムの理解は欠かすことができない。
近年では、発達心理学、認知科学、脳科学などの人間科学とロボット工学との融合により、ロボットを用いた人間の認知発達メカニズムの理解と、それに基づくロボットの認知発達研究が活発になってきているが、これらの研究では複雑な運動や多様なコミュニケーションが可能なヒト型ロボットが必要となる。それと同時に、ロボット工学以外のさまざまな分野の研究者が使いやすい、研究プラットフォームとしてのヒト型ロボットの必要性が生じている。

本プロジェクトでは、2種類の認知発達研究用のロボット・プラットフォームを開発。これらは、認知発達研究を行う上で必須となる形(ヒト型であること)、運動性能と感覚機能を備えたロボットであり、ロボットに関する専門知識が少ない研究者でも容易に扱えることが大きな特徴である。

赤ちゃんロボット「M3−neony」は、高い運動性能と多様な感覚機能を備えており、赤ちゃんの発達過程でみられる身体バブリングによる運動学習や、身体接触を伴う介助による学習などを研究することが可能。一方、集団コミュニケーションロボット「M3−synchy」は、複数のロボットと人間の間の言語的・非言語的コミュニケーションを研究することが可能で、特に視線行動によるコミュニケーション実現に適した機能を備えている。
さらに、これらのロボットでは汎用のモーターやその制御マイコンを採用することで、高い保守性と開発容易性を備え、ロボットへの専門知識が少ない研究者でも容易に実験することが可能になったという ・・・(詳細)



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